奈良地方裁判所 昭和58年(わ)365号 判決
判決主文
被告人ラック産業株式会社を罰金一、〇〇〇万円に、被告人吉川卓伸を懲役一年にそれぞれ処する。
被告人吉川卓伸に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。
(適用した罰条)
一 被告人会社
法人税法一六四条一項、一五九条一項、一五九条二項、刑法四八条二項
(但し判示第一の所為について昭和五六年法律第五四号による改正前の同法一六四条一項、一五九条一項、刑法六条、一〇条)
一 被告人吉川卓伸
法人税法一五九条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
(但し判示第一の所為について昭和五六年法律第五四号による改正前の同法一五九条一項、刑法六条、一〇条)
(罪となるべき事実の要旨)
被告人ラック産業株式会社は、奈良県磯城郡田原本町大字八尾五〇七番地の三に本店を置き、メリヤス製品並びに布帛製品の製造販売業を営むもの、同吉川卓伸は、被告人会社の代表取締役として同社の業務全般を統轄しているものであるが、被告人吉川において、被告人会社の業務に関し、その所得を隠匿して法人税を免れようと企て、
第一 昭和五四年九月一日から同五五年八月三一日までの事業年度における所得金額は四、一〇四万三、一五四円、これに対する法人税額は一、五三九万二、六〇〇円であるのにかかわらず、公表経理上、架空の仕入を計上し、よって得た資金を仮名及び家族名義の定期預金として留保するほか、棚卸を除外するなどの不正手段により、その所得金額のうち三、二九九万六、五七〇円を秘匿したうえ、昭和五五年一〇月三〇日、同県桜井市粟殿一八五番地の四所在の所轄桜井税務署において、同税務署署長に対し、所得金額が八〇四万六、五八四円、これに対する法人税額が二一九万三、八〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって右事業年度の正規の法人税額一、五三九万二、六〇〇円との差額一、三一九万、八、八〇〇円をほ脱し、
第二 昭和五五年九月一日から同五六年八月三一日までの事業年度における所得金額は四、九一七万四、五八五円、これに対する法人税額は一、九五一万四、五〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正手段により、その所得金額のうち三、九六三万五、四四一円を秘匿したうえ、昭和五六年一〇月三一日、前記桜井税務署において、同税務署署長に対し、所得金額が九五三万九、一四四円、これに対する法人税額が二八六万七、八〇〇円(計算誤りのため二八三万七、〇〇〇円と記載)である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって右事業年度の正規の法人税額一、九五一万四、五〇〇円との差額一、六六四万六、七〇〇円をほ脱し、
第三 昭和五六年九月一日から同五七年八月三一日までの事業年度における所得金額は三、九三七万六、七八一円、これに対する法人税額は一、五二〇万〇、〇〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正手段により、その所得金額のうち三、二三九万二、三八二円を秘匿したうえ、昭和五七年一〇月二八日、前記桜井税務署において、同税署署長に対し、所得金額が六九八万四、三九九円、これに対する法人税額が一七一万七、三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって右事業年度の正規の法人税額一、五二〇万〇、〇〇〇との差額一、三四八万二、七〇〇円をほ脱し
たものである。
裁判所書記官 横田博
(裁判官 加島義正)